芸術

ポコちゃん、いいところ突いて来たな、確かにこの世はわからぬことばかり。とても良い本を書く人が私生活ではひどかったり明らかに性格の良くない音楽家がいったん楽器を持つととても良い音を出したり.....でも一体性格が良くないってどういう事??...
真実を探す為に人の1生は有る、と言うのは正しい事だと思う、でもそこまで行く前に今ちょっと課題。
芸術家と簡単に言うけれども1次芸術家の作曲家と2次芸術家の演奏者とは近い所に生きているようで相当仕事の内容は違うのではないか?
演奏者は作曲家の書いた物をなるべくそのままの形で再現するのが理想、だとすると誰が演奏しても同じ物が出てくるのが理想?!
演奏者にはエゴが無いのが理想? ポスターに演奏者の名前が大きく出る、作曲家の名前、曲の名前が演奏者の名前より小さい。これはウィーンでもそう。この様な傾向に成ったと言うのが文化レベル下降の始まりなのではないか?
ブラームスがウィーンに出て来てからあまりたたぬ時期に母親が逝ってしまった、悲しくてどうしようもなくレクイエムを書いた、有名なドイツ鎮魂曲。  Mozartはもう死んでしまう、と分かっていながらあんなに楽しい魔笛を書いてしまう。 10人10色、自分の今置かれている状態と自分が創作する作品には関係ない、と思う人も居るだろうし自分の生活そのままが作品である、
と思っている人も居るだろう、両方とも素晴らしい。 
Casalsの本に面白い事が書いて有った、もうずっと昔の記憶なので完全には覚えていないけれど彼がまだ有名に成る前小さな喫茶店でチェロを弾いて少し稼いでいた、その頃彼女がいてしょっちゅう一緒にいた、Casalsがチェロをさらうときも部屋に一緒に居たけれど音階を弾くのを聞くのが好きで他の曲は聴きたくない、なぜかと言うと違う作曲家の曲を聴くと私とあなたとの間に違う人が居る様な気がするの、と彼女。 確かこのような内容だったと思う、なんかすごく分かる気がしない?!
 
村上春樹の本で傷の有るレコードじゃないと満足しない、っていう箇所が有るじゃない、覚えてる? 勿論その前後があるんだけれど。
そういう 人の心ってとても美しい。